「何コレ?」という方が大半なのは、百も承知。 マイナーだと思います(すいません作者様…)。 しかし恐らく、菱が中国めいたお話で一番最初に心引かれたのは、この作品なんです。 ベースとなっているのは…「西遊記」。
「なかよし」で、1993年6月号から1994年2月号まで連載された作品。 立川恵さんの初コミックスです。 当時、菱は少女マンガ(「りぼん」とか)&ティーンズハート一辺倒で、封神演義の存在すら知らず、西遊記も、主要登場人物の名前を知ってる位で、天竺へ向かって旅をするお話、という認識でしかなかったんです。が。 コレには、連載第1回からハマってました。 その頃「なんでこんなにハマってるんだろ…? もしかして中国系の話、好きなのかなあ?」とチラリと思いもしたんですが、ソレが真実だと気付いたのは2年半後(「封神演義」の開始…)。 で、そのまま現在の菱に至る、ってな感じです。 なんだかもう、素質だったとしか思えない。 中国の話に惚れこみやすいのは、元々生まれ持ったモノだったのかも…。
さてと。 ベースが西遊記とは言ったものの、時代設定は現在、場所は日本の格闘技学校・国士無双学園(すごい名前)。そして登場人物は「西遊記」のキャラの末裔です。 ちょっと挙げてみましょ。
孫悟空→チャキ(茶久羅(チャクラ)・♀)中国の奥地で育った、強くて身軽、元気印の食いしん坊な女の子。
白馬天竜→テンマ(天馬(テンマ)・♂)白衣とメガネで、いかにも体力なさげ。でも頭の良さはピカ一。
沙悟浄→ホトラ(帆虎(ホトラ)・♂)頭の10円ハゲ(※カッパの皿の名残)を気にする、もっぱらツッコミ役。
猪八戒→カヤン(華永(カヤン)・♂)4人揃ってるとお父さんに見える(笑)。動物を傷つけるのが苦手。 |
「え? 三蔵法師はー?」という声が聞こえそうだ。 普通、西遊記で4人って言ったら、三蔵法師・孫悟空・猪八戒・沙悟浄ですからね。 この話でも、もちろん出てきます。えー、そりゃもちろん。 でも、ここには書けません。 何故って…それは、ねぇ、読んでもらわないと。
「学園のどこかに監禁されている三蔵法師の末裔を助け、秘伝書の封印を解く」…というのが、チャキ達の目的であります。 でも、それはそれとして、敵に当たる学長が送りこんでくる、個性豊かな刺客とのバトルが面白い! 学長の娘・ライハ(来葉(ライハ))が登場してからは、ますます面白さに拍車がかかる。 おバカでかわいいです、この子は。
ふと思ったんですが、「西遊記」ものって、原作に沿って忠実にマンガ化してるのって少ない気がしません? これもそうだし、「最遊記」もそう。 「最遊記」が先に頭に入ってたりすると、「ホットタイフーン」のキャラクターを対応させるのは難しい?かも。 チャキが女の子だから…他の3人が姫を守る騎士(ナイト)のよーに見える。そういうカットも入ってるし。 敵役で、悟空をライバル視してる、というと、紅孩児がライハに当たるのかなあー? で、そのライハはホトラがお気に入り、な訳で。うーむ。
基本的に、嫌いなキャラはいないです。 菱、最初はチャキとホトラが好きでしたが、今読み返してみると、2人に加えてテンマの株が上昇。 好みも変わるんですねー、流石に8年も経てば。
今から手に入れるのは…難しい…ですかねー? 菱は、発売日に買ったような記憶はないですが、何故か初版本を持っていまして、発行は1994年。 なので重版されたかも分かりませんが、多分古本屋でしょうね、ある可能性が高いのは。 |